えんどうが「作る」という観点で感じた制作の難易度。実際作ったことのあるものだとより深く語れる。作ったことのないジャンルでも検討の段階や考察等で感じたことがいろいろある。
アクションゲーム | |
制作難易度 | ★★★☆☆ |
ゲームで最もポピュラーなジャンル。見下ろし型の場合、4方向または8方向でキャラを動かすのはそれほど難しくはない。ところが、横スクロールとなると最初にジャンプという壁がある。壁やブロックの当たり判定などが大変。重力加速度抜きのジャンプほど不気味なものはない。 格ゲーは細かいところで厄介なのでツクールないしはM.U.G.E.N.からはじめたほうがいいな。 |
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推奨制作環境 | HSP、DXライブラリ |
シューティングゲーム | |
制作難易度 | ★★★☆☆ |
インベーダーに始まり、最近では戦闘機がリアルだったり。ユニークな弾の動きには数学の計算が欠かせない。当たり判定のために、弾一つひとつの座標データを管理するための配列だったりが重要である。弾幕ともなれば実行環境のスペックも求められる。ネットに触れるまで弾幕というと怒首領蜂のイメージしかなかったえんどうである(余談)。 | |
推奨制作環境 | HSP、DXライブラリ |
パズルゲーム | |
制作難易度 | ★★☆☆☆ |
15パズルが一番楽かな。テトリスもアルゴリズムはそれほど厄介ではない(ただし公式仕様になるべく近いものを目指すとなると話は別だが)。「特定の条件が成立したら、消えて、さらに連鎖が起こる」という落ち物タイプは複雑。ピースを組み合わせて絵を完成させるタイプのパズルは形状さえなければ1日以内に作ることもできるだろう。 | |
推奨制作環境 | C言語、HSP |
アドベンチャーゲーム | |
制作難易度 | ★★★☆☆ |
アドベンチャーと言っても、様々な系統があるので一概には言えない。アクションアドベンチャーは先述のアクションゲームの難しさも含まれる。凶器を持った敵が突然出てきて逃げたりしながら進めるタイプのゲームは通常のシナリオに関わる部分の作業も行いつつ、それらのフラグが追われているときだけは立たないようにするといった厳密な管理も忘れてはならない。 | |
推奨制作環境 | HSP、DXライブラリ、その他ゲームエンジン |
シミュレーションゲーム | |
制作難易度 | ★★★★★ |
システムの構築から、AIの部分までかなり面倒くさい。あくまでプレイヤー同士の対戦だけならば難易度は1ランク低いが、それでも内容によって構築の仕方がだいぶ違ってくるので簡単に説明はできない。 スパロボのような戦略タイプは既にエンジンが存在しているので、作品データを作ることに専念すればいいが、独自で作るとなると何か月かの期間は覚悟しないといけない。 恋愛シミュレーションは後述のジャンルとも絡めやすいが、パラメータなど細かい機能を擁すならばそれなりに組まないといけない。何れも、多数のデータを抱えるのでオブジェクト指向のほうがいいかも。 |
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推奨制作環境 | オブジェクト指向プログラミング言語全般 |
ノベルゲーム | |
制作難易度 | ★☆☆☆☆ |
最も作りやすい。ただし、選択肢がないものは単にデジタルノベルにしか過ぎず、ゲームとは言えないという特徴もある。ゲーム環境上で、ストーリー自体を魅せるならば一番手頃である。 選択肢の複雑化、ランダム要素、これで「ゲーム」となり得る。逆手を取って、最後だけ選択肢だけあって、2通りの終わり方という手のジャンルも最近は盛んらしい。 専用エンジンが多数あるほか、ノベルとは無関係、専用でないエンジンやツールでもスクリプト等を通してノベルが簡単に作れるようになったものもあったりとある意味裏側を努力するとナイスな評価が得られやすいかもしれないが、本当に物語を頑張るならば専用エンジンでいいと思う。もちろん、自前でプログラミングもアリ。極論、printfだけでもノベルは作れる。 |
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推奨制作環境 | LiveNovel、YU-RIS他 |
ロールプレイングゲーム | |
制作難易度 | ★★★★☆ |
ゲーム史に残る大きな出来事によって相当ポピュラーになったジャンル。スポーツで言えばサッカーのように、ここ20年で急激に身近な存在となったと言えよう。 一からプログラミングすると非常に苦労するが、ご存じの通りRPGツクールやウディタであっという間に作れる。ただ、作りやすくなっただけに内容の質は相当いいものが求められるようになってきた。ドラクエやFFのようなクリアまで50時間にも及ぶような超大作は個人の手だと1年じゃ難しい。でも10時間くらいなら案外楽かも。ちなみに、「オタク☆ジェネレーション〜いろんな意味で深い物語〜」は実質9ヵ月ほどでできた。 |
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推奨制作環境 | RPGツクール、ウディタ |
すごろくゲーム | |
制作難易度 | ★★★★☆ |
移動の部分はRPGのマップの要領で作っていけるのでそこは難しくない。問題なのは、止まったマスによって、起こるイベントだったりカードだったりその他諸々…とにかくイベント周りは内容によるところが大きいので一概に難易度は言えないが、総じてデータ量が多いジャンルなのでその手間を含めると決して手軽とは言えない。一本道ならまだいいが、分かれ道・一方通行、ワープの概念などを取り入れると移動の処理自体も複雑になっていく。 | |
推奨制作環境 | 各種プログラミング言語、ゲームエンジン |
トランプゲーム | |
制作難易度 | ★★★☆☆ |
Windowsでお馴染みの「ハーツ」「ソリティア」「フリーセル」などのように、トランプを用いたゲーム。独自ルールよりはまず既存のトランプゲームを作ってみるといいかも。ブラックジャックならそれほど長い行数にはならない。 シンプルなのでツールより普通のプログラミングで作ったほうがいい。 |
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推奨制作環境 | 各種プログラミング言語 |
麻雀ゲーム | |
制作難易度 | ★★★★★ |
正直、根本的なルール自体も難しいのでオススメできない。ルールは分かっていても相当複雑な処理になるので根気がないと厳しいし、複雑さ故にローカルルールまで対応となるとバグが起こりやすくやる気が出にくい。同人はもとより一般ゲーム製品の麻雀ですらも全てのルールに対応しているものは見かけない。それだけカオスなジャンルとも言えよう。 何よりもAIが大変だもん。対人に特化する程度だったら作るのもアリかなぁ…まぁ、これからは非合法のファイル共有のことではなく、得点の高い、この麻雀のことの意味で『割れ』にピンと来るべき時代なのかな?なんちって。 |
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推奨制作環境 | 各種プログラミング言語 |
将棋ゲーム | |
制作難易度 | ★★★★★ |
同じくAI制作が大変なジャンル(AI自体、まだ研究が進んでいる段階なのだから)。対人を前提に普通の処理すらも駒の動きの都合でなかなか難しい。余談だけれど、最近プロ棋士とコンピューターとの対戦でとあるフリーソフトが使われているのをしばしばテレビで見かける。あれがあるんだから、自作せずに頼っちゃってもいいかも。通信対戦も出来ちゃうんだから… 対局もさることながら、ソースコードにダイブするのもなかなか苦労するので、やりたい人は折れずにどうぞ。としか言いようがない。 |
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推奨制作環境 | 各種プログラミング言語 |
囲碁ゲーム | |
制作難易度 | ★★★★★ |
基本的に上記2つのを含めて、「アルゴリズムが大変な3大テーブルゲーム」と言っても過言ではないね。「囲まれていたらその範囲を取る」処理をどうやればいいのか。これだけでも骨が折れるぜぇ…囲まれているかどうかなんていう判断はゲームエンジンだったり、ライブラリだったりで存在していればいいとしても、一からアルゴリズムを考えるとなるとばたんきゅーになってしまうのでは? | |
推奨制作環境 | 各種プログラミング言語 |
クイズゲーム | |
制作難易度 | ★★☆☆☆ |
ノベルゲームの次に簡単だと思う。なぜなら、問題に応じてif文で正解を判断するだけで成り立つからだ。プログラムよりもクイズの内容自体が面白さのカギになるため、強いて言うなら問題を作ることの難しさ。それくらいだろう。 過去に出た問題が出てくる所謂「ダブる」には対処する処理、または大量の問題を詰め込むことが、このジャンルにおける「質」の部分と言えよう。あとは問題自体のミス(誤植や誤解答など)がないように。 |
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推奨制作環境 | HSPなど |
音楽ゲーム | |
制作難易度 | ★★★★☆ |
いわゆる「音ゲー」である。太鼓を叩いたり四角いアレを叩いたり…いろいろと熱いジャンルである。専ら譜面データを外部ファイルから読み取ってデータに応じて処理していくというのが主流である。 何よりも音楽上の技術の理解のほか、動作環境におけるリアルタイム性が要求される。それに音楽ならではとして、知的財産的な部分だったりと、技術的にも制度的にもいろいろと敷居の高いジャンルである。既に高機能なフリーの音ゲー(うたクリ、太鼓さん次郎など)もあるので「独自に作るんだ!」という思いがそれほど強くなければ、無理して挑戦する必要はないと思う。 |
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推奨制作環境 | ゲームエンジン、リアルタイム動作が十分可能な環境 |
3Dゲーム | |
制作難易度 | ★★★★★ |
3Dに対するノウハウは皆無なので決してよくは語れないが、とにかくベクトルだとかの数学だったりを理解しないといけないし、何よりも3D全般が「重い」という点。描画や動きが3D化するだけで、どんなに楽なジャンルも地獄のような難しさにカルチャーショックを受けちゃうかも。 | |
推奨制作環境 | DirectX、DXライブラリ、Unityなど |